実装部品からのガス発生量を把握することで、製品品質の確保に役立つデータを提供します。
自動車に実装されている部品は多様であり、部品間での相互的な影響について検討する必要があります。相互的な影響の1つとして、部品から発生するガスが、同じ空間内に実装している電子部品を腐食させたり、接点不良を発生させる等の不具合を引き起こすことがあげられます。この可能性を調査するために、各種材料から発生するガス成分種の特定や発生量の把握は重要です。
分析項目
アウトガス試験
- 硫黄系ガス :S8、SO2、H2S、COS
- シロキサンガス:[(CH3)2SiO]n
- 酸性ガス:HF、HCl、SO2
- 二酸化窒素ガス
- 塩基性ガス:アンモニアガス(NH3)、各種のアミン
試験方法の例
S8 発生量
試料を加熱し吸着菅に捕集し、液体クロマトグラフ法(LC)で測定します。S8は熱によって様々な形態を示し多種の金属を腐食します。
この影響を避けるため前処理装置、測定装置には金属材料や配管を使わない方法を選択します。
シロキサン 発生量
試料を加熱し吸着菅に捕集し、熱脱着-ガスクロマトグラフ質量分析計法(TD-GC/MS)で測定します。酸・塩基 発生量
試料を加熱しインピンジャーに捕集し、イオンクロマトグラフ法(IC)で測定します。吸着影響を考慮した捕集方法を採用することが正確な結果を得るために求められます。
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