その他の危険性評価に関わる分析をご紹介いたします。
機械的感度
着火・燃焼性
静電気特性
機械的感度
以下の感度試験は、JIS試験法ですが、本来火薬類の性能評価試験であり、判定が定性的なためスクリーニング試験と捉えることが望ましく、この試験による結果が「感度有り」となった場合は、より高感度且つ定量的な試験法とされている弾動臼砲試験を行うことをお奨めいたします。
試験法 | 落高 | 荷重 | |
---|---|---|---|
落つい感度試験 | JIS K4810 | 5~150cm | - |
摩擦感度試験 | JIS K4810 | - | 0.5~36kg |
落つい感度試験
2個の鉄製円筒コロの間に挟んだ試料の上に、5kgの鉄ついを落下させ、その衝撃によって試料の分解性、爆発性を評価する試験法です。同一落高において6回の試験で1回だけ分解または爆発すると推定される時の高さ(1/6爆点)を求め、JIS等級(1~8級)で表します。
摩擦感度試験
磁器製の摩擦棒と摩擦板との間に試料を挟み、荷重を掛けた状態で摩擦運動をさせて、その荷重と爆発の成否との関係から感度を評価する試験法です。試験は6回のうち少なくとも1回分解または爆発する荷重を測定します(1/6爆点)。結果はJIS等級(1~7級)で表します。
着火・燃焼性
引火点
発火点
BAM着火性試験
燃焼速度試験
引火点
消防法ニ類(可燃性固体)および消防法四類(引火性液体)の引火点試験に準じ、タグ密閉式、タグ開放式、セタ密閉式、クリーブランド開放式、およびペンスキ-マルテンスが実施可能です。
発火点
空気雰囲気中で他から火炎、電気火花、赤熱固体等などの着火源を与えないで、加熱することで発火を起こさせる最低温度を発火点といいます。弊社では消防法四類の発火点試験法として用いられているASTM規格の試験法により実施しています。
試験法:ASTM E659
温度、雰囲気:最大700℃まで、空気・大気圧
BAM着火性試験
火薬類や不安定物質の固体物質が外部からの着火源(裸火、赤熱体、摩擦火花、電気火花等)と接した場合、容易に着火するか否か、また着火した場合に着火源を取り除いても、燃焼が継続するか否かは安全性の面からも重要です。試験はBAMの方法で4種のエネルギーレベルの異なる着火源を用いて、着火のし易さをスクリーニングします。
- セリウムー鉄火花法:セリウム-鉄火花を当て着火するかを見る
- 導火線法:導火線の吹き火を当て着火するかを見る。
- 小ガス炎法:バーナーの炎を当て着火するかを見る。
- 赤熱鉄棒法:約800℃に赤熱した鉄棒を当て着火するかを見る。
*通常1、3の試験で評価します。ご要望により他の試験も実施可能です。
燃焼速度試験
可燃性固体の燃焼のし易さを評価する試験法の一つで、IMO(国際海事機関)の試験法に準拠しています。 (注)試験は堆積物成型器具により、断熱板上に試料をプリズム状に堆積し、試料の一端にバーナー等で点火し、中間点より100mm 燃焼するに要する時間(燃焼速度)を測定し、危険性を評価いたします。 (注)本試験法は一部改訂されて、危険物の輸送に関わる国連勧告の「可燃性固体」の判定試験法として採用されたため現在は廃止されていますが、弊社では固体の燃焼のし易さを評価する手法として採用しています。
静電気特性
体積抵抗率および表面抵抗率
帯電電荷量
体積抵抗率および表面抵抗率
静電気放電による災害を防止するためには、その物質の静電気特性を十分把握しておくことは、非常に重要なことです。 物質に帯電した帯電電荷の漏洩回路が主として物質の内部にあるものに対しては体積抵抗率が、また漏洩回路が主として表面に ある物質に対しては表面抵抗率が、それぞれ帯電特性に大きく影響します。 当社では、湿度50%以下の条件下で液体、粉体、固体(シート状)の抵抗率の測定が可能です。
帯電電荷量
45度の傾斜角に設置した傾斜樋(SUS、アルミ、塩ビ等)上を滑り落とした時の、摩擦帯電による帯電電荷量測定(樋(トイ)法)、およびSUS内で粉体を空気移送する時の帯電電荷量測定(空送)をファラデーケージにより湿度50%以下の条件下で測定し、帯電性を評価します。
技術事例
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