住化分析センターは、様々なモダリティ(低分子医薬品、核酸医薬品等の中分子医薬品、抗体医薬品等の高分子医薬品、再生医療等製品等) の研究開発、製造販売承認申請、承認後の販売のあらゆるステージで生じる分析ニーズに対応し、信頼性の高いデータを提供しています。
製薬企業をはじめ、様々なお客様から承認申請に必要な各種データの取得、治験薬や医薬品のGMP準拠での品質試験、非臨床試験に用いる検体のGLP準拠での試験などを受託しています。
そのために実効性のある医薬品品質システム(PQS)を構築し、継続的に品質保証レベルの向上に取り組んでいます。また、国内外の規制やガイドライン、局方(日本薬局方、USP、EP)等の最新情報を収集し、データインテグリティ(DI)※1への対応も含め、厳格化する規制の要求を理解し、品質システムにタイムリーに反映しています。
FDAなども含めた規制当局からの査察や、国内外のお客様からの監査実績が豊富にあり、査察時の対応力では規制当局やお客様から高い評価を得ています。
データインテグリティ
医薬品の試験においては、DIに関する国内外の規制当局のガイドラインの要求事項に適合し、リスク分析に基づいたDI対応を行うことが品質保証体制の構築のために重要であり、試験データはALCOA原則※2を満たすことが求められています。
住化分析センターでは、試験データがALCOA原則に適合することを保証するための品質保証体制を構築し、医薬品の分析に使用する装置についてはDI対応の分析装置※3の導入を継続的に実施しています。
※1 データインテグリティ(DI)
データがライフサイクルを通じて完全で一貫性があり正確であることを担保する仕組み。
※2 ALCOA原則(ALCOA+)
ALCOAは下記の5つの原則の頭文字である。
A(Attributable)「帰属性」、L(Legible)「判読性」、C(Contemporaneous)「同時性」、 O(Original)「原本性」,A(Accurate)「正確性」
ALCOAに加えて、データはさらに4つの原則に従うべきである。
C(Complete)「完全性」、 C(Consistent)「一貫性」、E(Enduring)「耐久性(永続性)」、A(Available)「可用性」
※3 DI対応の分析装置
データの完全性を確保し、不正な操作やデータの改ざんを防ぐための機能を備えた分析装置
査察・監査実績
●GMP
【規制当局査察】
国内規制当局監査実績(過去5年間)
【顧客監査】
【規制当局査察】
2008年以降、国内外の規制当局査察に対応した多数の実績があります。
(海外)米国FDA、欧州MHRA、ブラジル、韓国、ロシア
(国内)PMDA、大阪府、大分県
FDA査察実績
時期 | 対象組織 |
2010年7月 | 大分ラボラトリー |
2012年2月 | 大分ラボラトリー |
2014年9月 | 大分ラボラトリー |
2015年5月 | 大阪ラボラトリー |
2018年6月 | 大分ラボラトリー |
2019年11月 | 大分ラボラトリー |
2023年10月 | 大阪ラボラトリー |
国内規制当局監査実績(過去5年間)
年度 | 件数 |
2019年度 | 3 |
2020年度 | 2 |
2021年度 | 3 |
2022年度 | 2 |
2023年度 | 3 |
【顧客監査】
毎年、多数のお客様からの品質システム監査を受審しています。
顧客監査実績(過去5年間、リモート監査含む)
年度 | 件数 |
2019年度 | 46 |
2020年度 | 32 |
2021年度 | 35 |
2022年度 | 37 |
2023年度 | 32 |
●GCTP
再生医療等製品適合性調査を受審し、適合の判定を受けております。(2023年大阪ラボラトリーおよび大分ラボラトリー)
再生医療等製品適合性調査を受審し、適合の判定を受けております。(2023年大阪ラボラトリーおよび大分ラボラトリー)
●GLP
【規制当局調査】
【規制当局調査】
1998年以降、継続してPMDAより医薬品GLP適合確認書を受領しています。
また、2022年にはFDAによるGCP調査を受審しています。
【顧客監査】
毎年、複数のお客様からの監査を受けています。
【規制当局調査】
1998年以降、継続してPMDAより医薬品GLP適合確認書を受領しています。
また、2022年にはFDAによるGCP調査を受審しています。
【顧客監査】
毎年、複数のお客様からの監査を受審しています。
顧客監査実績(過去5年間、リモート監査含む)
年度 | 件数 |
2019年度 | 10 |
2020年度 | 6 |
2021年度 | 6 |
2022年度 | 10 |
2023年度 | 2 |