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バイオマスの危険性評価

多種多様なリスクを網羅的に評価

各種の木質系ペレット(ホワイトペレット、ブラックペレットetc.)や汚泥燃料、RDFなどのバイオマスを、貯蔵・輸送・使用時それぞれのプロセスに応じて安全に取り扱うためには、さまざまな角度から多面的に危険性を評価することが重要です。

項目一覧

定法に準じた試験から、実プロセスに合わせた試験まで、幅広く対応可能です。


■貯蔵・保管時の評価

自己反応性を有する物質は、長時間高温に置かれると反応が徐々に起こり、反応熱が内部に蓄熱して熱爆発に至ることがあります。

この自己加速分解を起こす最低温度をSADTSelf-accelerating Decomposition Temperature)と呼び、貯蔵・保管時の危険性を示すデータの一つとなります。

分析条件 

   温度 雰囲気  圧力  期間  試料容器 
BAM蓄熱貯蔵試験   室温+10℃~200℃(一定温度)  空気 ー  最大1週間  ー 

 

■危険物輸送関連試験

国際輸送時の安全確保を目的として国連が制定している「危険物輸送に関する勧告(通称“国連勧告”“オレンジブック”)」によって定義される危険物分類試験を実施いたします。また本試験によって得られた結果は、「化学品の分類および表示に関する世界調和システム(略称GHS)」の物理化学的危険性の分類にも適用できます。GHSの分類に関わる他の試験については別途ご相談ください。

分析項目
・引火点、初留点
・燃焼速度試験
・自然発火性試験
・自己発熱性試験
・水との反応性試験
・燃焼試験

■酸化発熱(自然発火)性の評価
可燃性物質が大量に集積されるなど、断熱性の高い(放熱しにくい)環境に長期間晒された場合などに発生する恐れのある、酸化発熱の蓄積に起因する自然発火(蓄熱発火)危険性の評価に用いられます。

分析条件

  温度 雰囲気 圧力 期間 試料容器
高圧示差走査熱量測定(HPーDSC) 室温~500℃ 非腐食性の不活性、還元、酸化雰囲気 減圧~3.5MPa(G) アルミ(アロジン処理)
 自然発火性試験(SIT)
 
室温+10℃~250℃(初期温度、一定)  空気、酸素濃度調整ガス  ー   最大1週間 ー 


■反応熱量の評価

化学反応時における熱的基礎デ-タを知ることは、プロセス開発や安全上からも重要なことです。

測定されるデータとしては反応開始温度、発熱又は吸熱速度、反応熱、混合熱、融解熱、結晶化熱、比熱や総括伝熱係数等の測定が可能です。


分析条
  温度 雰囲気 圧力 期間 試料容器
反応熱(リアクションカロリーメーター) -10~200℃ 空気、窒素、他 10kPa~1MPa(abs)
反応熱(C-80) 約5℃~300℃ 空気、窒素、アルゴン、他 大気圧 ハステロイC、SUS、他

■粉じん爆発試験
可燃性粉じんはある比率で空気中に浮遊すると、何らかの着火源の存在により、爆発を起こすことがあります。 このような粉じんに対して「爆発のしやすさ」と「爆発の激しさ」の観点から、以下の試験が行われます。しかし、粉じん爆発性は粉じんの種類、粒径に顕著に依存するばかりでなく、 ガス爆発同様に試験装置、方法によっても結果が異なる場合がありますので、データの取り扱いには注意が必要です。 粉じん爆発下限界濃度測定、および爆発圧力測定が2002年に、粉じん爆発最小着火エネルギーが2016年にJIS化されました。住化分析センターでは、それに伴い、下限界濃度、爆発圧力・圧力上昇速度測定・爆発指数(Kmax)、最小着火エネルギーについてJIS規格に準じた試験法を採用しております。

分析条
・爆発下限界濃度
・限界酸素濃度
・爆発圧力・圧力上昇速度
・最小発火エネルギー(最小着火エネルギー)

■ガス爆発試験

可燃性ガスまたは蒸気が、ある比率で空気と混合すると、爆発性をもつ混合ガスを形成し、なんらかの着火源の存在により爆発を起こします。爆発防止の観点からは燃焼の3要素である燃料、空気(酸素)、火源の何れかを無くせばよいわけですが、現実にはそれが困難な場合もあるため、対象物質について爆発を起こす条件を明らかにして、その条件の範囲外で取り扱うことが必要となります。また万一爆発を起こした場合でも、その影響を最小限に止めるために、爆発時の威力を知っておくことも重要です。それが以下に示す試験です。 しかし、爆発現象は温度、圧力はもとより試験装置、方法などによって影響を受けますので、 結果の取り扱いについては専門的見地からの充分な検討が必要です。 住化分析センターではより現実に即した試験評価が出来るよう、以下に示す2種の装置を備えております。

分析条
・爆発範囲(上・下限界)
・限界酸素濃度
・最小発火エネルギー
 

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