バイオマス資源の利用は地球温暖化問題の解決手段として有望視され、バイオマスから生産される各種エネルギーや基幹化学品、工業製品はカーボンニュートラルな資源として研究が進められています。 住化分析センターではバイオ燃料の規格試験、組成分析および安全性評価、さらにバイオリファイナリーの考えに基き有用化学品の探索まで支援し、サステイナブル社会の実現に向け貢献しています。 下表には事例と評価項目を記載しましたが、これら以外の事例も対応可能ですのでご相談ください。
バイオマス評価内容
評価 | 事例 | 評価項目 |
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バイオ燃料の規格試験 |
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バイオ燃料の組成分析 |
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バイオ化学品の組成分析 |
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燃料、製品の安全性評価 |
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触媒・粉体・物性試験(触媒の評価) |
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バイオマス原料の評価 |
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評価事例のご紹介
再生資源燃料等の危険性評価
近年、地球温暖化等の環境問題への関心が高まる中、循環型社会への移行を目指し、ごみや下水汚泥等の廃棄物を燃料として再利用する試みが積極的に進められています。また、バイオマス燃料として木質ペレットも産業分野や家庭用ストーブなどで利用が増加しています。これらの再生資源燃料は、大量および長期貯蔵時に、自己発熱や自然発火、爆発等といった危険現象を起こす可能性があり、実際に大規模な事故も起こっております。その為、消防庁消防研究センターにおいて再生資源燃料の危険性が調査され、「再生資源燃料等の安全の確保に係る調査検討報告書」が公表されました。これを受けて、国土交通省が各都道府県に対し、「下水汚泥固形燃料発熱特性評価試験マニュアル(発行:日本下水道事業団)」を参照し、安全管理を徹底するよう呼びかけています。
下水汚泥固形燃料発熱特性評価試験マニュアルでは、下表のような危険性評価試験を推奨しております。特に事例や知見の少ない製法や原料を用いる際には、慎重な取り扱いが求められます。
危険性評価試験項目および試験法
推奨試験項目 | 試験法 | ||
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危険性評価試験 | 発生ガス分析 | H2,CH4,CO | GC/TCD |
発酵試験 | H2,CH4,CO,O2 | GC/TCD | |
粉じん爆発試験 | 下限界濃度 | JIS Z8818 | |
熱分析 | 熱重量測定 | TG-DTA | |
発熱量 | SC-DSC | ||
C80 | |||
通気式発熱試験 | SIT | ||
貯蔵試験 | ワイヤーバスケット |
当社では各種評価試験を実施可能です。ご不明な点などございましたらお問い合わせください。