あらゆる種類の新規高分子化合物に対する高分子フロースキーム試験に対応します
化審法における「既に知られているその組成、性状等に関する知見」としての取扱いについて（局長通知 平成30年3月14日、平成 30年4月1日から運用）に基づき、新規高分子化合物は安全性評価を行う必要があります。
化審法における新規高分子化合物は、高分子化合物の通常届出申請のほかに、規定された低懸念ポリマーの要件を満たせば、低懸念ポリマーの確認申出を行うことができます。
住化分析センターでは、長年にわたる豊富な知識と経験、実績をもとに、試験の実施から当局への届出／申出までの一貫したサービス(ワン・ストップ・サービス)をご提供いたします。
当社サービスの特徴
- 当社試験施設の豊富な対応実績に基づく、蓄積されたノウハウ -水溶性ポリマー、オリゴマー含有率が高いポリマー、溶媒不溶型ポリマーへの対応等
- 高分子の特徴に合わせた予備検討試験実施・試験の進め方のご提案
- 安定性試験で基準を満たさない結果となった場合の対処法・申請戦略のご提案
法規概要
- 法規名： 「既に知られているその組成、性状等に関する知見」としての取扱いについて
- 管轄当局： 厚生労働省、経済産業省及び環境省
1．化審法における高分子化合物の定義
次のすべてを満たす化合物
- 1種類以上の単量体単位の連鎖により生成する分子の集合体から構成
- 3連鎖以上の分子の合計重量が全体の50％以上
- 同一分子量の合計重量が全体の50％未満
- 数平均分子量(Mn)が1,000以上
2．高分子化合物の通常申請の要件
光、熱、pHの変化によって変化しない、および次のいずれか
- 水、酸、アルカリ、溶媒に溶けない
- 溶媒に溶けた場合、分子量1,000未満が1％以下
- 1,000未満が1％を超える場合、1,000未満の成分が高蓄積と示唆されない
3．低懸念ポリマーの要件
次のいずれかに該当するもの： 安定性・溶解性・分子量は高分子フロースキーム試験により確認
- 安定性試験で安定、溶媒、酸、アルカリに溶けない、かつNa、Mg、K、Ca以外の金属を含まない
- 安定性試験で安定、水あるいは有機溶媒に溶解して、Mnが10,000以上の場合、かつ分子量1,000未満が1％以下
- 安定性試験で安定、水あるいは有機溶媒に溶解して、Mnが1,000以上で10,000未満の場合、分子量1,000未満が1％以下で、モノマーがすべて既存、かつ構造中に懸念官能基*を含まない
＊懸念官能基：
4．高分子フロースキーム試験の概要
(1) 安定性試験
(2) 溶解性試験
(3) 分子量測定 SEC（サイズ排除クロマトグラフィー）
5．低懸念ポリマー確認申出のメリット / デメリット
６．高分子フロースキームおよび申請のフロー
(1) 安定性試験
- 緩衝液(pH4および9)中で1,000mg/Lの濃度で、n=2室内光下、40℃×2週間、かく拌曝露させサンプルの重量、分子量、IRおよび、ろ液のDOC（溶存有機炭素）を測定し変化がないこと
(2) 溶解性試験
- 指定3溶媒：水、THF、DMF（DMFに代えてDMSOあるいはNMPでも可）
試験濃度：2,000mg/L
試験条件：35-40℃で1時間かく拌後、25℃×24時間保持した後の重量変化の有無を見る（水はDOCも測定）
試験溶媒：どれかに溶解する場合は溶解する溶媒と水、溶解しない場合は3溶媒で試験する
(3) 分子量測定 SEC（サイズ排除クロマトグラフィー）
5．低懸念ポリマー確認申出のメリット / デメリット
- 申出から確認通知書発行までの期間が短い
- 通常届出申請は、申請資料提出から判定通知書受領まで4－5ヵ月
- 低懸念ポリマー確認申出は、申出から確認通知まで1－2ヵ月
- 官報公示されない
- 略称、商品名などで申出可能（IUPAC名称必要なし）
- 製造・輸入数量届出が不要
- 当局は立ち入り検査することができる
６．高分子フロースキームおよび申請のフロー
住化分析センターのサービス
- 当局事前相談、必要試験の実施、申請資料作成、当局申請代行、当局指摘事項対応までの一貫したサービス(ワン・ストップ・サービス)をご提供いたします。
- 当社では分子量測定時に使用するGPC（Gel Permeation Chromatography）の検出器として、示差屈折率検出器（RI)、多角度光散乱検出器（MALS)等を所有しております。
住化分析センターは、日本および海外化学物質規制に対する申請代行・コンサルティングサービスを提供しています
主な対応国・サービス：
- 日本、欧州、英国、米国、カナダ、豪州、ニュージーランド、中国、韓国、台湾、フィリピン、トルコ
食品包装材料規制対応コンサルティングサービス
SDS（MSDS)作成サービス、安全性試験