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拡大新生児スクリーニング検査

日本ではすべての新生児に対して、先天性代謝異常症の早期発見・早期治療のための「新生児マススクリーニング検査」が公費で行われています。当社では「新生児マススクリーニング検査」が対象としない疾患に対して「拡大新生児スクリーニング検査」を行うことができます。
当社がこれまでバイオアナリシス分野で培ってきたLC-MS/MSを用いたバイオマーカー測定技術を活用し、新生児期に発症リスクのある先天性疾患ライソゾーム病(10疾患)に関わる複数酵素活性の同時測定(一次スクリーニング)に加え、クラッベ病のバイオマーカーであるサイコシンの濃度測定(二次スクリーニング)を行います。

※当ページは医療関係者および検査の導入を検討される自治体や地域検査センター等への情報提供を目的としています。個人のお客様からのお問い合わせは受け付けておりませんのでご了承ください。

スクリーニング検査項目と対象疾患

  •  先天性疾患ライソゾーム病(10疾患)の一次スクリーニング

新生児のろ紙血に酵素基質を加えて反応させ、生成物をLC‑MS/MSで測定し、ライソゾーム病関連酵素活性を評価します。
疾患 主な症状 主な治療法
ファブリー病 手足の痛み、汗をかきにくい、腎障害、脳血管障害、難聴、下痢などの消化器症状、精神症状、心臓障害 酵素補充療法
シャペロン療法
対症療法
ゴーシェ病 肝脾腫、骨折や変形、神経症状 酵素補充療法
対症療法
クラッベ病 乳児型:寝たきりとなり、2,3歳で死亡することが多い
後期乳児型:精神運動発達遅滞・退行
若年型:失調、歩行障害、視力障害
成人型:精神症状、歩行障害、認知障害、視力障害
造血幹細胞移植(乳児型は未発症例で生後2か月以下の移植のみ効果、他の型も診断後速やかな実施)
対症療法
ムコ多糖症Ⅰ型 精神運動発達障害、角膜混濁、骨・関節障害、特異的顔貌、肝脾腫、中耳炎、臍・鼠経ヘルニア、心弁膜症、脳室拡大 酵素補充療法
造血幹細胞移植
対症療法
ムコ多糖症Ⅱ型 精神運動発達障害、骨・関節障害、特異的顔貌、肝脾腫、中耳炎、臍・鼠経ヘルニア、心弁膜症、脳室拡大 酵素補充療法
造血幹細胞移植
対症療法
ムコ多糖症ⅣA型 角膜混濁、骨・関節障害、特異的顔貌、肝脾腫、難聴 酵素補充療法
ムコ多糖症Ⅵ型 角膜混濁、骨・関節障害、特異的顔貌、肝脾腫、中耳炎、臍・鼠経ヘルニア、心弁膜症 酵素補充療法
造血幹細胞移植
対症療法
ムコ多糖症Ⅶ型 角膜混濁、骨・関節障害、特異的顔貌、肝脾腫 酵素補充療法
造血幹細胞移植
対症療法
ポンぺ病 運動発達障害、筋力低下、呼吸障害、骨障害、消化器症状、心臓障害 酵素補充療法
酸性スフィンゴミエリナーゼ欠損症 肝脾腫、成長障害、精神運動発達障害、神経症状 酵素補充療法
対症療法
いずれの疾患も早期に治療を開始することで予後の改善が期待されると言われています。
 
参考)
小児慢性特定疾病情報センター https://www.shouman.jp/ (2025/12/10参照)
日本造血細胞移植学会: “造血細胞移植ガイドラインー先天代謝異常症”, 第2版, (2019年5月)

 
  • クラッベ病の二次スクリーニング

一次スクリーニングでクラッベ病の陽性が疑われた場合、そのバイオマーカーであるサイコシンを測定します。クラッベ病のうち、特に乳児型は生後6か月までに発症し、精神や運動の発達が遅れ、視力や歩行の障害などが進行し死に至る重篤な疾患です。乳児期早期の造血細胞移植が有効であり、出生前や新生児期に診断することが重要と言われています。この二次スクリーニングにより病型分類に必要な検査結果を迅速に届けます。
クラッベ病のバイオマーカー測定は、米国において有用性が成果として報告されている方法1)です。当社は、日本で医誠会国際総合病院における臨床研究(ライソゾーム病・ペルオキシソーム病[LSD/PD]の良質かつ適切な医療体制の確立に関する研究[研究責任者:酒井規夫])に参画し、その成果を第52回日本マススクリーニング学会学術集会にて発表2)しています。
1) Patricia L Hall et al. : Two-tiered newborn screening for infantile Krabbe disease allows timely treatment initiation and avoids false-positive results, Genetics in Medicine, Published online August 28, 2025. doi:10.1016/j.gim.2025.101572
2)https://www.scas.co.jp/services/lifescience/pharmaceuticals/pdf/jsms_scas.pdf

スクリーニング検査の流れ

 1.地域検査センターなどに集約された検体(産科医療機関にて生後4~6日目に新生児のかかとから少量採血し、ろ紙に染み込ませて乾燥したろ紙血)を個人情報保護のため匿名化いただいた後、封筒で当社施設へ郵送いただきます。
 
 2.スクリーニング検査を当社施設で実施します。

 3.当社から検査センターなどへスクリーニング検査の結果を報告します。

   報告までの所要日数
   一次スクリーニング:ろ紙血の受領後10営業日
   二次スクリーニング:5営業日

実施施設

 (株)住化分析センターメディカルラボ(愛称:ゆめ咲ラボ)
名称 (株)住化分析センターメディカルラボ
所在地 大阪市此花区春日出中3丁目1番135号
登録番号 大阪市衛生検査所登録 第83号
登録年月日 令和7年11月14日
検査業務の内容 生化学的検査(生化学検査)

ご利用条件

・拡大スクリーニング検査を希望される各種機関、団体は当社との契約締結が必要です。
・ご利用条件の詳細については、お気軽にお問い合わせください。

技術事例

お問い合わせ

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