医薬品不純物の構造解析

ICH-Q3A及びICH-Q3Bガイドラインで求められる医薬品不純物の構造解析を受託しています。

特長

  • お客様のニーズに合わせて分析設計いたします。
    信頼性基準※1、3極(日米欧)GMPに準拠し信頼性の高いデータ取得いたします。
    ※1:医薬品,医療機器等の品質,有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則第43条
  • 分子量が500程度の化合物であれば、試料量0.5 mgで構造解析が可能です。クロマトグラフィーで検出された微小なピークや分離不十分なピークもご相談ください。
  • LC/MSおよびLC-MS/MSによる構造推定も承ります。高分解能・高スキャン速度・多段階MS搭載の質量分析計※2から不純物の構造を明らかにします。
    ※2:Thermo Fisher Scientific社製 Orbitrap Eclipse トライブリッド質量分析計
    Orbitrap、四重極、イオントラップを搭載し、 m/z 200で最大 500,000(FWHM)の分解能を持つ

実績

  • 原薬および製剤中の類縁物質,不純物の構造解析
  • 原薬の強制分解物の構造解析
  • 安定性試験中に生成した分解物の構造解析
  • 製造トラブルによる不明成分の構造解析
  • 容器施栓系からの抽出物および溶出物の構造解析
  • 原薬および製剤中の異物分析

事例

花粉症の薬(有効成分:Fexofenadine)を強制酸化(30%過酸化水素水を用い60℃、10時間加熱)  したところ、図1に示すように主成分Fexofenadine(ピーク7)の他、複数の分解物(ピーク1~6、ピーク8)を確認しました。

有効成分であるFexofenadineの構造式
強制酸化物のHPLCクロマトグラム
図1 強制酸化物のHPLCクロマトグラム(UV 254 nm)

精密質量分析法により組成式を決定しました。そのうち、ピーク3について構造解析を紹介すると、まず、主成分fexofenadineの組成式の比較から、fexofenadineより酸素(O)が一つ多い組成を有することがわかりました。

精密質量 組成式
fexofenadine 502.2948 C32H40NO4
ピーク3 518.2898 C32H40NO5

次にピーク3を分取後1H NMRスペクトルを取得したところ、芳香族領域(6.6~7.7ppm)でfexofenadineと顕著な違いがみられたため芳香族プロトンの酸化が考えられました。化学シフト値、プロトン数、カップリング定数などを解析しピーク3の成分は構造式2の構造であると同定しました。

主成分(fexofenadine)とピーク3の1H NMRスペクトル
図2 主成分(fexofenadine)とピーク3の1H NMRスペクトル
構造式1 fexofenadine帰属結果
構造式1 fexofenadine帰属結果
構造式2 ピーク3成分の帰属結果
構造式2 ピーク3成分の帰属結果

これら以外に、精密質量分析と各種二次元NMR(COSY、HSQC、HMBCなど)の組み合わせにより、より詳細な構造解析も実施可能です。
また、環状構造を有する中分子化合物などの構造解析、分子間相互作用の解明、コンフォメーション解析などもNMR測定により対応いたします。

使用装置

2D-LCシステムの写真
核磁気共鳴分析装置の写真
核磁気共鳴分析装置 AV500(BRUKER)

技術事例

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