mRNA原薬の特性解析、品質試験及び安定性試験

  • mRNA原薬は,直鎖化したプラスミドDNA等を鋳型とするインビトロ転写の後、様々な手法によりキャップ付加がなされます。
  • mRNAのポリA配列は、翻訳や細胞内の安定性に寄与し、5’-Cap構造が5’末端の遮蔽やエクソヌクレアーゼに対する抵抗性を与えるなど、mRNAの構造や特性を理解して構造解析や品質試験を行うことが重要です。
  • 製造時に生じる鎖長の異なる不純物や二本鎖RNA(double-stranded RNA:dsRNA)など目的物質由来不純物や大腸菌ゲノムDNAや制限酵素、鋳型DNAやキャップ付加酵素などの製造工程由来不純物を評価するため、多様な分析技術が必要です。
  • 研究開発段階から承認申請、市販後に必要となる品質試験及び安定性試験をGMPや信頼性基準など、規制対応下で実施します。

実施体制

  • ICHガイドラインに基づき試験を実施
  • 信頼性基準※1、日本、米国、欧州で要求されるGMPに準拠
  • 国内外の法規、ガイダンス、ガイドライン*2を遵守しデータインテグリティを担保

査察・監査対応

  • FDA査察、PMDA査察、QP監査、国内外顧客による監査など、多数の実績あり

特長

  • USP Analytical Procedures for Quality of mRNA Vaccines and Therapeutics (Draft Guidelines: 3rd Edition)*3など、最新の情報に従い試験法を開発し、分析法バリデーションを行います。
  • 品質試験や安定性試験、出荷試験などを実施します。
  • LC/MSによるmRNA原薬の特性解析の実施や、その後の規格及び試験方法の設定についても支援が可能です。

品質試験及び安定性試験

  • ICHガイドライン※4に準拠した長期保存試験、加速試験、苛酷試験及び光安定性試験
  • 安定性保存施設は集中管理システム(NASTERシステム)でモニタリング

検体の取扱い

  • 事前に使用器具や実験台等を除染し、リボヌクレアーゼによるコンタミネーションを防ぎ、さらに、グローブ・マスクの装着によりRNase-freeな環境で試験を実施
  • サンガーシークエンスやリアルタイムPCR等は、試薬(コントロール)とサンプル(核酸試料)の前処理を異なるクリーンベンチで行うゾーン管理によりコンタミネーションを防止
  • 粉体封じ込め設備(EC2)における、高生理活性物質の取り扱い(OELカテゴリー5まで)
  • BSL2までのバイオハザード検体の取り扱い

測定手法

品質特性項目 測定手法 測定機器
同一性 塩基配列 サンガーシーケンス法 SeqStudio
LC/MS法 Q Exactive plus
Eclipse
完全性 全長mRNA含有率 アガロースゲル電気泳動法 E-Gel Power Snap
マイクロチップ電気泳動法 Agilent 2100 Bioanalyzer
キャピラリー電気泳動法 PA 800 plus
キャップ効率 LC/MS法,LC/UV法 Q Exactive plus
Eclipse他
ポリA鎖長 LC/MS法,LC/UV法 Q Exactive plus
Eclipse他
サンガーシーケンス法 SeqStudio
純度 dsRNA ドットブロット法 ChemiDoc XRS Plus
ELISA法 SpectraMax M5
SpectraMax iD5
残存DNA リアルタイムPCR法 QuantStudio 7 Flex
残存酵素 ELISA SpectraMax M5
SpectraMax iD5
定量 RNA含量 紫外分光法 NanoDrop Onec

参考文献

  • 1 信頼性基準実施体制(医薬品、医療機器等の品質、有効性および安全性の確保等に関する法律施行規則第43条)
  • 2 FDA 21 CFR Part11
    「医薬品等の承認又は許可等に係る申請等における電磁的記録及び電子署名の利用について」薬食発第0401022号 平成17年4月1日
    Annex11 to the EU Guide to GMP Computerized Systems
    「医薬品・医薬部外品製造販売業者等におけるコンピュータ化システム適正管理ガイドラインについて」薬食監麻発1021第11号 平成22年10月21日
    A risk-based Approach to Compliant GxP Computerized Systems (GAMP 5), ISPE/GAMP COP (2008.2)
  • 3 Analytical Procedures for Quality of mRNA Vaccines and Therapeutics (Draft Guidelines: 3rd Edition)
  • 4 独立行政法人医薬品医療機器総合機構、 “ICH-Q1 安定性試験法”  (accessed 2025.12.10)

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