医療材料の評価

細胞培養シートの表面改質状態評価(XPS)

各種表面改質処理を施したポリスチレン製細胞培養シートをX線光電子分光分析法(XPS)で測定した事例です。XPSでは元素の結合状態に対応したケミカルシフトが観測されます。下図は試料最表面の炭素(C1s)のスペクトルです。この結果から表面改質によって様々な官能基が導入されており、改質の種類によって官能基が異なることがわかります。 細胞培養特性と合わせて考察することにより、表面改質方法の開発に重要な情報を与えます。

各種表面改質処理を施したポリスチレン製細胞培養シートをX線光電子分光分析法(XPS)で測定した。表面改質の違いにより、様々な官能基が検出。アルコール、エーテル、カルボン酸、エステル、芳香剤由来のピークが検出。

材料表面濡れ性評価(接触角)

材料表面のぬれ性は、たんぱく質の吸着挙動に影響があると考えられています。接触角の大きさから、材料表面のぬれ性を評価することができます。

材料表面の濡れ性を接触角で評価。接触角の大きさから、材料表面のぬれ性を評価する。接触角が小さいと親水性、接触角が大きいと疎水性を示す。

化学的性質(溶出試験)

樹脂材料の構成モノマーの特定のほか、複数の分析手法を組み合わせることにより添加剤の定性分析および定量分析が可能です。

原材料、樹脂材料の構成モノマーの特定や、添加剤の定性分析、定量分析が可能。GC(ガスクロマトグラフ、Gas Chromatograph)、LC(液体クロマトグラフ、Liquid Cromatograph)による添加剤標準品の測定例を示す。

評価内容/分析手法/詳細

評価内容 分析手法 詳細
ぬれ性 接触角 材料表面の親水性・疎水性を評価します。
荷電状態 ゼータ電位 正負荷電状態を評価します。
ミクロ構造 走査型電子顕微鏡(SEM)
透過型電子顕微鏡(TEM)
表面の凹凸や配向性などミクロ構造を観察できます。
細孔分布、
細孔水の融解温度
ガス吸着法、水銀圧入法、示差走査熱量測定(DSC) 透析膜など細孔径により性能が大きく 左右される材料の評価が可能です。
表面化学構造 フーリエ変換赤外分光分析(FT-IR)、X線光電子分光分析(XPS)、飛行時間二次イオン質量分析(TOF-SIMS) 材料表面の化学構造を評価します。
表面処理・
装飾状態評価
FT-IR、XPS、TOF-SIMS コーティングや修飾を施した場合の表面状態を評価できます。
水和構造 DSC 含水状態での材料界面について、自由水・中間水・不凍水の存在から水和構造を評価できます。
菌数 ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)測定 材料表面の細菌やカビの存在を検出できます。
たんぱく吸着量 吸光光度法(Lowry法)、表面プラズモン共鳴(SPR) 材料表面へのたんぱく室の吸着量を評価します。
滅菌処理前後の
材料評価
FT-IR、XPS、ケミルミネッセンス ガンマ線、電子線や熱・薬液を用いた滅菌処理による材料への影響を評価できます。
ガス透過性 ガス・水蒸気拡散透過評価、大気圧イオン化質量分析(API-MS) 異なる温度条件にて、様々なガス成分の透過率を評価できます。
モノマー種 FT-IR、熱分解-GC/MS 材料のモノマー種を特定します。
添加剤量 GC、LC 材料に含まれる添加剤の定性や添加剤溶出量の規格試験も実施できます。
機械強度 疲労試験、破断強度、弾性率など JIS規格試験に対応した材料強度について、使用条件に合わせた評価が可能です。

技術事例

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