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2025-Ⅰ号(Vol.60)

概要

発行日
2025年02月27日
特集
未来医療の実現に貢献する分析技術

目次

提言

再生医療の発展と未来への期待

大阪大学大学院 岡田 潔 先生

未来へ繋ぐ

重症心不全の新規治療法の開発 ~iPS細胞を用いた橋渡し研究と臨床応用~

 再生医療は,有効な治療法のない疾患に対して新たな治療法となりうることが期待されている。大阪大学では様々な領域で再生医療につながる技術開発が進められており,基礎研究,橋渡し研究を経て臨床応用された技術が多く存在している。大阪大学大学院医学系研究科心臓血管外科では,重症心不全の新規治療法の開発として,虚血性心筋症患者を対象とし,他人の細胞を移植(同種移植)する,ヒト(同種)人工多能性幹細胞(induced Pluripotent Stem Cells:iPSC)由来心筋細胞を用いた医師主導治験を実施している。本稿では,iPSC 由来心筋細胞を用いた再生医療等技術の基礎検討段階から,橋渡し研究を経て臨床試験にステージアップする時の留意点を含め,本研究開発の進捗を紹介したい。

大阪大学大学院/大阪大学医学部附属病院 
笹井 雅夫 先生
河村 拓史 先生
宮川 繁 先生

SCAS FRONTIER REPORT -分析技術最前線-

細胞医薬品の微生物学的安全性評価

 細胞医薬品は生きた細胞等を用いるため,製造において最終滅菌法やろ過滅菌法にて製品を無菌化することができない。したがって,製造工程において製品に対する微生物汚染のリスクを低減させることが必要であり,製品の安全性を評価するために各種の微生物学的安全性試験が重要となる。当社は他社に先駆けて製薬会社や医療機関等からの委託を受け,細胞医薬品の微生物学的安全性試験を数多く実施してきた。特に製造から投与までの期間が短いものは,早期に結果が求められることが多いため,当社は微生物迅速試験法の開発を行い,安全性評価に活用してきた。本稿では,当社で実施している無菌試験,微生物迅速試験,エンドトキシン試験,マイコプラズマ否定試験,ウイルス否定試験について紹介する。

大分ラボラトリー 藤井 清治
大阪ラボラトリー 西岡 由紀

規制&標準化の潮流

中国のDMF登録制度の最新情報

健康・安全事業部 中谷 圭吾
医薬事業部 中津 道子

SCAS NOW - 分析技術紹介 –

syFISH(systematic FISH)解析 ~バイオ医薬品の生産に用いられる細胞基材の単クローン性の評価~

クロモセンター 山内 清司

SCAS NOW - 分析技術紹介 –

血中循環腫瘍細胞(CTC)のバイオマーカーとしての活用の新展開 ~検体の長期保存によるCTC中DNA・RNA解析の利用拡大に向けて~

大阪ラボラトリー 村田 崇人

SCAS NOW - 分析技術紹介 –

中分子医薬品(核酸およびペプチド)のバイオアナリシスにおけるLC-MS/MS(Triple Quad™7500)の有用性

大阪ラボラトリー 浜田 梨沙

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