概要
- 発行日
- 2019年03月26日
- 特集
- クルマ社会の未来に貢献する分析技術
- ※所属名は発行当時のものです。
- ※SCAS NEWS に掲載されている情報は発行当時のものです。記載されているサービスは、既に取り扱っていない場合もございますので、ご了承ください。

目次
提言
水素時代の到来と水素分析への期待
未来へ繋ぐ
全固体リチウム電池開発とそれを支える解析技術
次世代の電池システムとして全固体型のリチウム電池が期待され,その実現に向け固体電解質材料として硫化物系のリチウムイオン導電体開発が進められている。放射光や中性子回折などを中心とした構造解析技術が最先端の材料探索を支え,Li10GeP2S12 系の超イオン導電体におけるイオン拡散の詳細が明らかになりつつある。結晶構造内の三次元イオン拡散チャンネルの存在が重要な鍵となっており,これにより超イオン導電特性が発現し,高出力な全固体リチウム電池の実現可能性が見出された。また,電子顕微鏡やマイクロイオンビーム観察など,複数の手法を組み合わせた電極合材の可視化技術の発達が,全固体電池のさらなる高性能化に向けて期待されている。
SCAS FRONTIER REPORT -分析技術最前線-
リチウムイオン二次電池正極材の原子規則配列の定量評価
本稿ではリチウムイオン二次電池(LIB)正極材料の陽イオン配列に着目した分析電子顕微鏡法を紹介する。LIB 活物質中では充放電の際にLi イオンが円滑に移動できるよう,異種陽イオンが規則配列構造をとることが重要である。しかしながら材料や組成によっては陽イオンミキシングと呼ばれる陽イオン配列の不規則化によりLi イオンの移動が妨げられ,電池性能が低下する課題があった。当社ではこの陽イオンミキシングの評価法を新たに確立し,いくつかの代表的な正極活物質のミキシング率を定量評価したので,その事例を併せて紹介する。
SCAS NOW - 分析技術紹介 –
リアルタイムモニタリング技術によるデバイス内部の初期故障の可視化
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高沸点炭化水素を用いた昇温脱離・反応スペクトル分析による触媒評価
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